長壁姫(おさかべひめ)



姫路城に伝わる、天守に住むと言う妖怪。刑部姫とも書きます。人の世に詳しいが人嫌いで滅多に姿を見せず、八百の眷属を持ち、会う者によって変幻自在の姿を見せると言われています。その正体は不明ですが、姫路城が建つ前からあった(由来不明の)刑部神社が深く関係しているようです。

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日本初の世界文化遺産たる姫路城の大妖怪、長壁姫。近年いろんな物語作品にも登場し、妖怪世界でどんどん地位を上げつつある感じの彼女に妖怪絵日記でもスポットライトを当ててみました。変幻自在なのでせっかくだしデフォルトJC設定。亀姫はJS。地元の学校に紛れて学生気分を満喫してるかもしれない妖怪絵日記での裏設定はどうでもいいですが、謎が多くリアル設定も色々山盛りな彼女はなかなか描きごたえがある妖怪です。今回はその内の一つ、長壁姫と宮本武蔵のエピソードを下敷きにしています。そのあたり、詳しくは次回(後編)解説にて。

なお今回のお話にはあまり関係しませんが、泉鏡花が書いた戯曲『天守物語』にて姉妹設定の長壁姫と亀姫が登場しており、姉妹の(恐ろし気な)仲良しぶりを読むことができます。天守物語は青空文庫にて全文が無料公開されているので、興味のある方はご覧になってください。



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