風神(ふうじん)



日本における、風を司る神。雷神と同じく俵屋宗達の描いた屏風絵、『風神雷神図』における風袋を背負った一本角の鬼の姿が有名でしょう。また、『絵本百物語』では風の神とは邪気のことであると説明されており、風に乗せて病を運ぶ疫病神としての面も持っているようです。

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雷神が出れば当然、ということで風神の回です。有名な昔話に、子供達を遠い場所に連れて行ってそのままふらりとどこかへ行ってしまう気まぐれな風の神様の話があり、今回はそれを元にしています。

ときに、風神が背負う風袋。雷神が背負ってるのは雷太鼓で叩けば雷轟が鳴るのだろう、とは明白なのですが、風袋……これ何?と思うのは影山だけでしょうか。風神雷神図やその元となったとされる彫刻の風袋の形を見ればおそらく細長い袋なのだろう、と見てとれますが……これ袋と言うより両端開いてるなら筒じゃない?風は右から出るの左から出るのどっち?などと疑問は尽きません。風袋に関しては古今、雷様を表現しようとする多くの方たちも悩んでいたようで、立体物を見れば細長い袋の片方が塞がってたり塞がってなかったり、葛飾北斎漫画に至っては袋の両端から風が吹き出してる始末。何だそれ。……皆さん解釈に苦労されてるのが見て取れますね。



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