日本古来より、狐や狸と同じく獺もよく人を化かしたと伝えられています。主に人間の美男美女に化けるのが得意だったそうですが、狐狸ほどには知能や能力は高くなかったようで、話しかけても意味不明な返事をしたり、獣らしい獰猛さで人に危害を加えることも多かったようです。

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残念ながら、こういった伝承の元となった日本固有の種であったニホンカワウソは2012年には絶滅宣言がなされ、もう日本では野生の獺を見ることはできません。……はずだったのですが、2017年に対馬でカワウソの姿が撮影され、ちょっとした話題となりました。ですが、その後のＤＮＡ調査でニホンカワウソの生き残りではなく、大陸から渡ってきた種である事が判明したようです。とはいえ、今後も日本のどこかでカワウソの新しい目撃例が出ないとも限りません。ひょっとしたら……どこか、彼らがまだひっそりと暮らしている可能性もあるかもしれませんね、奇異太郎たちの里のように。