山地乳(やまちち)





「絵本百物語」に描かれた、寝ている人にそっと近づいてその寝息を吸うと言われている妖怪。その現場を誰かに目撃されていれば吸われた人は長寿を得るが、誰にも見られてないと吸われた人はそのまま死ぬと伝えられています。

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コウモリが歳をとると以前妖怪絵日記でも描いた「野衾(のぶすま/ムササビに似てる妖怪)」という妖怪になり、さらにその妖怪が歳を経て、この猿に似ている妖怪になるのだそうです。妖怪の中にはこういった二段階変身をするものがいくつかいるようですが、どれも進化前の面影があまり残ってなかったりして「お前らポケ○ンかよ…」と思わずつっこみたくなることしきりです。しかしそうですね、例えばコウモリから変化した野衾の伝承とは別にコウモリから変化したと伝わる山地乳の伝承があり、それらが合体して同じ系統の妖怪とされたのでは……などと推測してみますが、どうなんでしょうね?



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