九尾の狐(きゅうびのきつね)





中国の最も古いとされる地理の本、『山海経(せんがいきょう)』に描かれた九本の尻尾を持つ狐の妖怪。中国の東の方に生息し、人を食うこともあるが、その肉を食べれば邪気に襲われなくなると言われています。また、生きた九尾に出会えば王になれるとも伝えられ、吉兆を告げるおめでたい妖怪であるようです。

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『妖狐』の解説ページでも書きましたが、妖狐は歳を経ていくと尾が増え、最終的には九本となり『九尾の狐』と呼ばれるようになるようです。日本で『九尾の狐』といえばだいたいは『玉藻の前』の正体である『白面金毛九尾の狐』を指し、悪妖怪の代名詞みたいになっていますが、狐妖怪の本場たる中国ではむしろおめでた妖怪としてありがたがられている存在のようです。たった一匹で九尾の狐全体の評判を落とした白面恐るべし。

さて、作者も半分忘れていた狐面の女に関する謎の一つ、「雪母が森の中で落ちてたので拾った」の方をようやく回収となりました。実は初期に妖怪絵日記番外編のほうで「奇異太郎の里には狐面以外の狐は生息してない」と言ってたものの本編では言ってなかったため、大半の読者さんからは別に謎とはまったく認識されてなかった感じですが、謎でした。回収しました。狐面の母、きゅーちゃんに関しては、先述したように日本ではあまり描かれない九尾の狐のおめでた属性をつめこんだ感じのキャラになっています。あ、きゅーちゃんの他の娘四人、正義の魔女狐戦隊フォークスガールズに関しては妖怪絵日記内では絶対出てこないのでそっちは期待せぬよう。なんだそれ。



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