青行灯(あおあんどん)





鳥山石燕の『今昔百鬼拾遺』に描かれた妖怪。解説には「百物語をしてともし火が消える直前、影が濃くなるその時に青行灯というものが現れることがある。」とあり、百物語の儀式により現れる妖怪のようです。

***

百物語とは怪談話の集会の儀式の一つで、基本は夜にたくさんの蝋燭や芯を沢山入れた行灯(石燕の居た江戸時代には青い行灯を儀式に使うのが流行りだったそうです)などの明かりを用意し、話が進むごとに少しづつ明かりを消してゆく、というやり方のようです。百話目を終えると明かりが全て消えて暗闇になるわけですが、そのときに怪異が起こるとも言われており、石燕の青行灯は単独の妖怪ではなくその現象を比喩して描いたものだとも言われています。なんにせよ、百物語の儀式をやるならば奇異太郎少年のように失敗しないよう、話の時間配分や明かりの持続時間の確認などの入念な計画と準備をお忘れなく。



次ノ話ヘ進ム inserted by FC2 system