鎌鼬(かまいたち)





日本各地に伝わる、風と共に現れて人間の体を切り裂く獣の妖怪。一説では鎌鼬は三匹一組の妖怪であり、一匹目が人間を転ばせて隙を作り、二匹目が刃物で切りつけ、三匹目がその傷口に薬を塗って去って行くと言われ、そのため鎌鼬に付けられた傷口は痛みもなく直りも早いのだそうです。

***

知らない間に体のどこかが切れてた、なんて経験がある人は結構いるのではないでしょうか。作者は結構あります。確かに痛くないからいつ傷ついたのかわからないんですよね。一説では強い風が吹くと極小の真空波が発生し、それによって皮膚が切り裂かれるのだ……なんて科学的説明がされたりしていますが、現代では「さすがにそれはない……」と否定されぎみのようです。鎌鼬の伝説は寒い地方に比較的多いそうで、あるいはあかぎれだったり突風で巻き上がった草や小石で皮膚が傷ついた、という解釈が今では妥当とされているようですね。



次ノ話ヘ進ム inserted by FC2 system