鬼熊(おにくま)





『絵本百物語』に描かれた、長野県の山奥に住むと言う巨大な熊の妖怪。歳をとった大熊がそうなると言われ、大岩を動かし、猿もひと撫でで殺してしまうほどの怪力だったそうです。昔に猟師がこの鬼熊を仕留めたという話があり、その皮は広げると畳六畳分より少し小さいくらいの巨大さだったと伝えられています。

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歳をとった動物が尋常でない力を得たものを経立と言い、妖怪絵日記でも描いてきましたがこの鬼熊もその仲間のようです。現実にも異常に巨大に成長した熊の話はちらほらあり、ひょっとするとこの鬼熊も実際にいた怪物熊なのかもしれませんね。

ところでどうでもいい話ですが格闘漫画で強さを示す対戦相手に野生の熊がよく選ばれますが、見るたびに格闘訓練も受けていないいわば素人熊と戦うのはフェアじゃない!戦闘用に鍛え上げたグラップラー熊と対戦して欲しい!といつも思ってます。そんな漫画ないかな。



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