日和坊(ひよりぼう)



鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』に描かれた妖怪。解説には「茨城県の山奥にいるという。雨の日には現れず、晴れの日に姿を現すそうだ。巷でてるてる坊主というものを紙で作って晴れをお祈りするのは、この妖怪を祭っているのである」と言う風に書かれており、てるてる坊主の本体であるとしているようです。

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石燕はこう書いてますが、昔の中国にも紙人形をつかって晴れを祈願する風習があり、これが日本に伝わったのがてるてる坊主の起源とも言われています。日本に伝わった後、どういう変化をして今のてるてる坊主になったのか詳しくはわかりませんが、てるてる坊主の日本流の意味づけとして石燕が書いたような、晴れにまつわる霊に祈願しているのだという理由が生まれたのかもしれませんね。


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