火消婆(ひけしばば)



鳥山石燕の「今昔画図続百鬼」に描かれた、夜に現れて火を吹き消す老婆の妖怪。解説には「火は陽の気、妖怪は陰の気である。昼間は陰の気は陽の気に負けるが、闇夜は陰の気が陽の気に勝つ時間帯であり、火消婆という妖怪が現れることもあるだろう」とあります。

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以前の話であった「火間虫入道」は夜なべの邪魔をするために明かりを消しますが、火消婆の方は単に火が嫌いだからって理由で火を消すようです。ところで、今回の扉絵は元々火間虫入道の回の扉絵だったのですが、火消婆のほうがふさわしいだろうってことでこちらに移動させました。火間虫入道の扉絵は単行本掲載時のものに挿し替わっていますので、見てない人はご覧あれ。


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